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母がおかしくなった話〈番外編①〉~両親の話~

元々母は変わっていて、やや発達障害(アスペ?)っぽさがありますが、父は普通だと思っていました。

(ちなみに妹と甥もどっちかというと母寄りです。自分もきっとその傾向があると思います)

だけど母がおかしくなって、その母をおかしく思うどころか寄り添いすぎて私の方を疑うようになった父も変なのかと思うようになりました。

今回は両親について考察していきたいと思います。

寄り添い合いすぎる夫婦

元々名前で呼び合い、仲が良かった両親です。

父が肺気腫になったのが6年前ですが、3年くらい前までは夫婦でよく旅行に行っていました。

コロナ前に京都旅行を予約していて、コロナが流行り始めて行けなくなったと言っていたのを覚えています。

現在はコロナも落ち着いてるし、母の乳がんの治療も終わっているので旅行に行けば良いのにと思っていますが、父の肺気腫がどんどん進行して現在は10mも歩けば息が出来なくなって立ち止まる程になり、絶対に酸素ボンベをつけたくない父は旅行どころか外食や買い物すら出かけることがままなりません。

父曰く「酸素ボンベを一度つけたら、それなしでは何も出来なくなる」だそうで・・・。

今、すでに何も出来なくなってるんですけどね・・・。自宅の2階にも上がれないし・・・。

まぁ元々食が細く好き嫌いが多い父なので外食に行くのは好きじゃありませんが、旅行くらい行ってくれないと母も一緒に引きこもってしまって余計に精神に良くない気がしています。

私が外食や温泉に誘っても父が歩けないからと断られますし。どうしても二人で行動したいみたいです(共依存?)。

でも父は足が悪いわけではないし、息さえ吸えればもっと歩きやすくなり、旅行にも行けるはずなんです。

こういう場合、一緒にまた出掛けようよと酸素ボンベ勧めたりしませんかね・・・?

父も、自分が行けないせいで母も行けなくてかわいそうと思わないのかな・・・?

家族の中で酸素ボンベを勧めるのは私だけで、母は「お父さんの体はもうダメだから、しょうがないから」と完全に現状を受け入れています(妹は無関心かも)。

むしろ父が要介護者であるかのように「お父さんの世話をしなくてはいけない」と私の前でだけか、いつもかはわかりませんが食べ物をわざわざ父の右手に持たせたりしてやたら過保護にしています。

いや、体が不自由になったわけじゃないんだからやりすぎじゃない?と思いますが、母は自分が全てやらなくてはいけないと思い込んでいます。

「自分が家事もお父さんの世話もしなくてはいけない」という思いと「体が痺れて痛い」というストレスから、心の奥底では「なんで私だけこんなに大変な目に遭わなきゃいけないの!!」と怒っているのかもしれません。

そういった怒りを表に出すことは一切ないので、私の想像ですけども。

父は父で、母が「体が痛い」と言えば「そんなに痛いのか」、「末期ガンだ」と言えば「そうか末期ガンか」といった具合で、全部信じます。

私としては、原付に乗れるくらいならそこまで痛くないんだろうと判断しますし、それならちょっとくらい我慢しろと思うのですが、両親がどちらも相手の事を受け入れすぎててどういう反応が普通なのかわからなくなってきました。

もちろん相手を否定ばかりしては良くないのはわかりますが、受け入れすぎるのもどうなんでしょうか・・・。

犬食いする父

もう一つ、母が父に対して「しょうがない」を発動して引いた事例です。

実家のダイニングテーブルで、父が犬食いみたいな姿勢で食べていたので「行儀悪いよ」と言うとすかさず母が「もうしょうがないんだよ歳なんだから」とかばいました。

いやいや、まだギリ70代だろと。そんな事言って何も努力しないわけ?直そうとする姿勢は見せようよと。

もっと高齢でもシャンとしている人たくさんいるのに、なんでうちの親はこうなんだろう。

こんな食べ方してみっともないとか、そういう気持ちはどちらもないんでしょうなぁ。

で、当の本人は、注意されているのに母が代わりに言い訳したのでシカトでした。

これには両親ながら本気で引きました。

母と祖母

実は母の母、私の祖母はかなりの高齢でまだ生きています。

飛行機の距離なので母と祖母はもう何年も会っていないのですが、先日母が「お母さんに会いたい」と言いました。

ずっと引きこもっているのも良くないと思っているので、是非会っておいでよと言いました。

(父は母の故郷に行った事がない程、母実家と交流がありません。なので行くとしたら母一人です)

それに対して父も母も「こんな体じゃさすがに無理だろう」って。

え、なんで?こんな体とは?さすがにって、何?母は死期が近いと信じ込んでるからまだしも、父はなんでダメだと思うのか。

まだギリ60代の母ですし、現在は抗がん剤等の治療もしていないので体調に問題はないはず。

体に痺れがあったとしても、原付であちこち行ける程度なんだから大丈夫だろうと思うんですけどね。

それなのに、二人そろって「死にそうに高齢」だとか「要介護者」くらいの言い方で意味が分からなかったです。

どうしてそんなにも二人でお互いを「もうダメだ」って事にしたいんでしょう。

母のガンも、父の肺気腫も、二人の年齢も「もうダメだ」って言いたいがための材料なんでしょうか。

ここまで後ろ向きな夫婦って他にいるんでしょうか・・・。

結構お年寄りって、「元気ですね~」「若いですね~」って言われたがりというか、「いくつに見える?もう何歳なんだよ」って言ってくる事ありますよね。

で、「若い」「その年齢に見えない」と言われたいんだな~と察してこっちが言う、みたいな。

うちの両親は全く逆で、「年取ってる」と思われたいとか、父なんかは道行く親切な人に救急車を呼ばれそうになった事を喜んでるくらいなので弱く見られたいんですかね。

体重が減ってきた事を嬉々として報告してくるし。

でも弱く見られても誰にも守られないしいい加減にしてほしいです。

失礼な母と失礼と思わない父

昔から母は、普通なら「つまらないものですが・・・」とか「良かったらもらって」とか「これおいしいよ、食べない?」と言う場面で「こんなものいらないでしょ?」と言います。非常に失礼ですよね。

相手が「いる」と言うと「本当~?こんなもの欲しいの?」と言い、「いらない」と言うと品物を引っ込めます。なんて失礼なんでしょうか。

これの恐ろしいのが、意地悪で言ってるのではなく「自分に気を使って、いらないのに受け取ってるんじゃないか?」という善意で言ってる所なんですね。

普段は妹夫婦や自分、親族などに言ってるんですが、昔、家に来た自分の友人にこれをやられてしばらくいじられました。

逆に、なぜか私や他の家族もいる場で妹の旦那さんだけに冷凍のごはんか何かを無理矢理食べさせた事もありました。

しかも食事に行ってきた後でお腹いっぱいの状態で、「味見して!」です。

全員で「やめろ」と言いましたが、なぜかスイッチが入って頑としてやめません。

旦那さんも優しいので食べてあげていましたが、どうして相手がいらないものは無理矢理押し付けるのか・・・。

その時の態度がまぁむかつくんですけど、「やめろ」というと、ちょっと微笑んで「またまたぁ」みたいなニュアンスで「え~?」と言い、首を振るという・・・。

それって褒められた時とか感謝された時とか、ポジティブな反応の時にするリアクションじゃ・・・?

他にも色々ありますが、失礼な事を平気で言うのでアスペなのかなとうっすら思っていました。

対して父は失礼な事は言わないし、基本温和で変な事はいいません。

なので父は普通の人だと数週間前までは思っていました。

でも、今思えば前兆はありました。

あれは母が「薬剤師が『お前は絶対治らない』って、こんな顔してたんだよ!」と一生懸命変顔してた頃です。

「そんなわけないだろう、いい加減にしろ」と言ってたら、父が「お母さんがそう言ってるんだからそうなんだ!!」と珍しく大きな声で怒鳴ってきました。

いや~・・・引きました。

母の話を事実とするのはさすがに無理がないか・・・?

それ以外にも母の言動がおかしいと言った時も、父は母がおかしい事は絶対に認めませんでした。

きっと母がこれまで他人にしてきた失礼な言動の数々も、父は何とも思っていないんだろうなぁ。

母をおかしいと思わないって事が父の一番おかしい所だったわけですね。

母の『悪い方に思い込みやすい』『自分の妄想を信じ込む』という性質(性格?)は、父が母を全部肯定するから『何でも真に受ける』という性質も相まって余計に強くなったって事もあるのかもしれません。

私の想像なので、本当の所はわかりませんけども。